平成28年度 学長記者会見第131回学長記者会見

第131回学長記者会見

日時
2016-11-24
場所
大分県庁県政記者室
第131回学長記者会見

(事項1)オールジャパン体制で人材育成へ アジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアム設立

 内視鏡医療分野における先進的な大学がコンソーシアムを構成して,医療技術及び教育指導等の共有化を促進させる体制を構築し,日本が世界に誇る医療技術の一つである内視鏡技術をアジアに普及させることに努めるとともに,高度な医療技術を持った人材の育成を支援し,もって我が国の高等教育及び学術研究の発展に寄与することを目的として,この度同分野における先導的な大学が集まり「アジア内視鏡人材育成大学コンソーシアム」を設立しました。
(写真:11月3日に開催された運営委員会出席者)

 本学は消化器内視鏡・内視鏡外科分野において,タイ,ベトナムなどのアジア地域を中心に,相互に人材を派遣するなどして人材育成に取り組んできましたが,さらにその活動をオールジャパン体制で加速させるため,先導的な大学が集まり,コンソーシアム体制を組むことになりました。
 このアジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアムには本学及び大阪大学,北里大学,九州大学,京都大学,近畿大学,慶應義塾大学,神戸大学,国際医療福祉大学,埼玉医科大学,帝京大学,東京大学,東京慈恵会医科大学,東邦大学の14大学が参画し,その事務局を大分大学が担当するとともに,運営委員長には本学の北野正剛学長が選任されました。
 これらの大学の連携により,医療技術及び教育指導等の共有化を促進させる体制を構築し,経済産業省並びにMEJ(Medical Excellence Japan)の支援を受け(予定),日本消化器内視鏡学会,日本内視鏡外科学会などと連携して,日本が世界に誇る医療技術の一つである内視鏡技術をアジアに普及させることに努めるとともに,高度な医療技術を持った人材の育成を図ります。

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(事項2)ブロードバンド遠隔医療システムを介したベトナムへの胃がん治療の
    消化器内視鏡ライブデモンストレーション

 本学医学部消化器内科学講座(村上和成教授)は,2013年より「ベトナム消化器系がん検診システム普及支援事業」に取り組んでおり,日本消化器内視鏡学会,ベトナム消化器内視鏡学会の支援のもと,ベトナムにおける早期胃がん診断治療の教育・指導を実施しています。
 今回は指導の一環として,本学とベトナム国内の主要病院5か所とを高速インターネットで接続し,胃がんの内視鏡検査・治療(ESD)を中心とした医療手技をライブ配信します。受信側(ベトナム)では現地医師が待機し,本学から配信される内視鏡手技映像を,リアルタイムで表示しながら意見交換を行います。
(写真:去年のライブデモンストレーションの様子)

 この「ベトナム消化器系がん検診システム普及支援事業」は,2013年から3年間,経済産業省委託事業として実施されました。
 3年間にわたる本学医師のベトナム基幹病院への出向と,ベトナム人医師の受入れにより,約150名のベトナム人医師が当研修コースを完了しました。胃がん早期発見のための診断技術及び内視鏡治療について,ベトナム人医師の診断スキルの向上とベトナムにおける胃がん検診システム普及に貢献できたと考えています。
 今年度からは,本学消化器内科は経済産業省の事業を引き継ぐ形で,アジア太平洋消化器内視鏡学会(APSDE,北野正剛理事長)の支援により,同様の胃がん診療の指導に従事しています。また,本年11月の「アジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアム」の設立(【主要情報 1】参照)によって,オールジャパン体制のもとで活動の円滑化が期待されます。
 本研修は,医療の国際展開の一つとして高く評価されており,日本と東南アジアの医療協力はますます発展していくと考えられます。
 なお,このライブデモンストレーションは本邦における遠隔医療教育の拠点である,九州大学アジア遠隔医療センターの技術的サポートを受けて実施されます。

【ライブデモンストレーションの予定】
開催日時:平成28年12月2日(金) 午後2時頃から開始予定
開催場所:大分大学医学部附属病院 内視鏡室
※当日はベトナムからのライブも行われる予定

(事項3)地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)
    「地域と企業の心に響く若者育成プログラムと大分豊じょう化プラン」
    学生の地域定着を目指して「シゴト発見フェスタ」開催

 大分県では,県内全域における急激な人口減少の進行をいかに食い止め,若年層の地域定着を図っていくかが大きな課題になっています。
 大分県内の大学,短期大学の学生を対象に,「県内就職率向上」「県内定着」を目的として大手・中堅・中小企業の「仕事」を知ってもらうイベントとして県内企業「シゴト発見フェスタ」を開催します。
 このイベントにより,学生の大手志向傾向による狭い選択肢ではなく,職業適性とシゴトを結び付けて,そこからの選択肢とすることで地元企業にも目を向けることが期待できます。

 「大学等による『おおいた創生』推進協議会」では,平成27年度の文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生事業(COC+)」で採択された「地域と企業の心に響く若者育成プログラムと大分豊じょう化プラン」と相乗して,大学等の持つ研究開発能力や学生の活力を地域社会と連携させることにより,地域の活性化・地域人材のレベルアップ・若者の地域との連携及びそれによる地域定着を推進するための事業を実施しています。
 この事業に参加する県内の大学,短期大学の学生に対して「県内就職率向上」「県内定着」を図るために,県内企業と学生のマッチングを促進するための取組として「シゴト発見フェスタ」を実施します。
 こちらについては,低学年の段階から,キャリア構築を意識してもらうため大学1年生・2年生,短大1年生をメインターゲットとし,「自分を知ること」,「仕事を知ること」をこのイベントの目的としています。そのため職業適性検査を事前実施し,その結果をもとに,職種ごとの仕事内容の説明を受ける仕立てとなっています。一方,大分県内に事業所のある企業にご協力いただき,事務職,営業・販売職,サービス・福祉職,研究・開発職,工業技術職,情報・分析・企画職,クリエイティブ職,身体活動職など8つのカテゴリーで30職種以上の仕事紹介を実施します。
 また今回は,本学学生交流会館B-Forêt(ビ・フォーレ)に県内の学生が集合して実施します。

■大分大学 coc+ 推進機構ホームページ:http://www.cocplus.oita-u.ac.jp/

その他の情報

(事項1)平成28年度大分大学公開授業「知的財産入門」開講

 社会人を対象とした,平成28年度大分大学公開授業「知的財産入門」をホルトホール大分にて開講します。
 この授業は集中講義形式で実施する正規の授業ですが,本学キャンパス内ではなく交通の便の良いホルトホール大分で実施します。
 社会人受講生の方と受講学生とが,授業の中で行うディスカッションや講師とのやり取りなどを通して知的財産について学びます。

 大分は地域ブランドなど,以前から知的財産に力を入れています。私達の身の回りにも知的財産はたくさん関係しており,これからの時代には基本的な知識と考え方を知ることが重要になってきています。
 今回は社会人受講生20名を募集し,知的財産に係る実際の例を題材に,学生と一緒に楽しく知的財産を学んでいただきます。
 この授業は,平成27年度の文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生事業(COC+)」で採択された「地域と企業の心に響く若者育成プログラムと大分豊じょう化プラン」の事業の一つである「教育プログラムの開発」に基づき教養教育科目として実施され,本学全学部1,2年生の他,当事業に参加する他大学の学生には単位互換科目として開放しています。

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(事項2)平成28年度 第2回 医療機器ニーズ探索交流会

 医学部附属臨床医工学センターでは,東九州メディカルバレー構想推進事業として,医療施設見学・セミナー・企業のシーズ紹介・医療従事者のニーズ紹介や意見交換による医療従事者と企業人の交流を目的に医療機器ニーズ探索交流会を開催します。

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(事項3)文化系課外活動サークル定期演奏会等一覧

 平成28年度文化系課外活動サークルの集大成となる,定期演奏会等を以下のとおり開催します。

■邦楽部 第39回定期演奏会
 開催日時:12月3日(土) 18:00~(開場17:30)
 開催場所:iichiko総合文化センター(音の泉ホール)
 ※前売250円 当日300円

■軽音楽部 Swing brothers Jazz or. 第60回定期演奏会
 開催日時:12月3日(土) 18:30~(開場18:00)
 開催場所:BLICK BLOCK
 ※入場無料(ドリンク代別500円)

■Rhythm & Harmony ウインターライブ
 開催日時:12月16日(金) 18:30~(開場18:00)
 開催場所:学生会館(3F)
 ※入場無料

■演劇部 第43回定例公演「ずっと一緒に」
 開催日時:12月17日(土)
     【第1回】 12:00~(開場11:30) 【第2回】 15:30~(開場15:00)
 開催場所:大分市情報学習センター(AVホール)
 ※前売 500円 当日 700円 小学生以下無料

■マンドリンクラブ 第59回定期演奏会
 開催日時:12月17日(土) 18:00~(開場17:30)
 開催場所:ホルトホール大分
 ※入場無料

■吹奏楽部 第32回定期演奏会
 開催日時:12月17日(土) 18:30~(開場18:00)
 開催場所:コンパルホール大分(大ホール)
 ※入場無料

■混声合唱団コール・レティッヒ 第56回定期演奏会
 開催日時:12月17日(土) 18:30~(開場18:00)
 開催場所:iichiko総合文化センター(音の泉ホール)
 ※前売・当日500円(高校生以下は無料)

■サウンドファミリー 定期演奏会
 開催日時:12月24日(土) 時間未定(午後開催)
 開催場所:AT HALL
 ※入場無料

(事項4)学生による大分大学活き²プロジェクト「大分県大学合同写真展」開催

 本学旦野原キャンパス・挾間キャンパス,大分県立芸術文化短期大学,立命館アジア太平洋大学の写真部による合同写真展を開催します。この写真展は,地域の方と地元の大学生が写真を通じて交流する場を設けるとともに,参加大学間の連携強化を目的としています。
 本事業は,学生自身が企画・運営する地域交流事業「大分大学活き²プロジェクト2016」に採択されて実施するものです。

 昨今,スマートフォンの普及により写真は誰もが手軽に撮影できるようになりましたが,この写真展では,デジタル写真だけでなく,暗室で現像するフィルム写真の魅力も伝えたいと考えています。
 写真展では,「テーマ部門」と「自由部門」の2部門を設け,「テーマ部門」は「色」をテーマとした作品を展示します。タイトルの他,見てくださる方に思いを伝えやすくするために,出展者のコメントも掲示する予定です。
 その他,アンケート形式の投票では,来場者の感想を記載する欄を設けます。加えて,より多くの方からご意見を頂くために,自由に感想を書いたり,見たりすることのできるノートも会場に用意します。 
 これらの取組で,たくさんの来場者の声を吸収し,今後の作品づくりに活かしていきます。
 なお,本年4月から続く熊本地震で被災した部員もおり,出展者の多様な思いや考えを表現した作品を展示します。
 また,例年以上に多くの作品を出展する予定です。

■開催日時:平成28年12月17日(土)~12月23日(金) 10:00~20:00(初日のみ13:00~)
■開催場所:ホルトホール大分(エントランスホール)
※入場無料

(事項5)第6回大分自然環境研究発表会

 2016年12月17日,大分大学旦野原キャンパスにて大分自然博物推進委員会による「第6回 大分自然環境研究発表会」を開催します。
 自然環境の調査研究や保全活動に関係する個人や団体等の参加により,大分県における調査研究,活動事例,保全事例,生物の紹介,地域の紹介等の発表を行います。

 大分県内には自然環境の調査研究や保全活動を行う個人や団体が数多くあります。そのような個人・団体の交流・連携・発展を目指して2011年より団体の枠にとらわれない合同の研究発表会を開催しており,今回で6回目の開催です。
 発表者は研究所等などに勤務する研究職の方や専門学校及び高等学校の教諭,学生,NPO法人で自然・生態系の保護・保全活動に携わっている方など,多岐に渡っており,研究発表・事例紹介のテーマも微生物,魚類,昆虫,キノコ,生態系など幅広い内容を扱う予定です。

■大分自然環境研究発表会ホームページ:http://ooitanature.wix.com/ooita

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