お知らせトピックス2019-047

福祉社会科学研究科の上白木教授が 日本社会福祉学会 奨励賞 を受賞しました

 本学福祉社会科学研究科の上白木悦子教授が,2019年度日本社会福祉学会 奨励賞(論文部門)を受賞し,9月21日に,本学において開催された,第67回日本社会福祉学会において表彰されました。
 日本社会福祉学会学会賞は,社会福祉研究の一層の発展を図るため,顕著な研究業績を挙げた者の顕彰および若手研究者の研究奨励を目的とするものです。2004年以来,毎年1回,審査・受賞が行われ,今年度で第16回目を迎えました。
 今年度の受賞対象となった上白木教授の論文,「緩和ケア・終末期医療における医療ソーシャルワーカーの役割遂行の構造に関連する要因」(『社会福祉学』第59巻第3号掲載)は,緩和ケアや終末期医療の領域で活躍する医療ソーシャルワーカーの役割の遂行に着目し,全国のがん拠点病院などに勤務する医療ソーシャルワーカーを対象に量的調査を行ったものです。調査結果の分析から,医療ソーシャルワーカーの役割遂行の現状(多職種との情報共有・ソーシャルワーク実践・代弁・意思決定支援・患者や家族等への精神的支援)を浮かび上がらせ,同時に「コンピテンシー」「コーピング」「死に対する態度」「職場・職業への適応感」といった要因が相互に関連しながら医療ソーシャルワーカーの役割遂行に影響を与えていることを明らかにしました。特に,患者の意思決定支援,代弁といったソーシャルワーカーの活動の重要性を示したこと,また,その促進要因として「死に対する前向きな態度」の重要性を見出したことが有益な指摘であるとして高い評価を受け,今回の受賞に至りました。

授賞式での上白木教授(右)
授賞式での上白木教授(右)
受賞の挨拶
受賞の挨拶
記念撮影
記念撮影