国立大学法人大分大学長 北野 正剛

 日頃より、大分大学の教育研究活動に温かいご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 大分大学は、1949年に学芸学部と経済学部からなる新制大学として発足し、2003年には旧大分大学と大分医科大学が統合しました。現在は、教育・経済・医・理工・福祉健康の5学部と、教育・経済・医・工・福祉健康の5研究科から成り、約5,400名の学生が、旦野原・挾間の両キャンパスで学んでいます。
 本学は、地域の拠点大学として、教育・研究・医療の成果を地域社会に還元することにより、地域社会との連携と共存を図り、その発展に貢献することを大学憲章に掲げており、近年は、地域の課題解決に向けた「減災・復興デザイン教育研究センター(CERD)」「地域連携プラットフォーム推進機構」の設置、本学初の全国共同利用型の研究施設となる「グローカル感染症研究センター」の設置にも取り組むと共に、新型コロナウイルス感染症により、一層顕著となった今日的な医療分野の課題を解決するため、医学部に「先進医療科学科」を2023年4月に開設します。
 しかしながら、運営費交付金の削減や資金獲得競争の激化など国立大学を取り巻く状況は、2004年の国立大学法人化以降、きわめて厳しい状況にあり、人件費削減等の経営努力に取り組んでいますが、優秀な人材を育成するためには、充実した教育・研究環境と安定した財政基盤が不可欠であり、運営費交付金などの公的資金以外に、自助努力による財源の確保が求められています。
 このような状況から、本学はこのたび「大分大学基金」を創設し、学生の修学支援、教育・研究の質の向上、国際交流事業の充実などに活用させていただきたいと考えています。
 つきましては、本制度の趣旨にご理解、ご賛同いただき、特段のご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

国立大学法人大分大学長
 北野 正剛