国際交流大分大学海外事務所 活動報告vol.119

JST「さくらサイエンスプログラム」によるタイの高校生受け入れ

 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)」に本学が採択され、タイ王国の医学部進学者が多い理系の高校(バンコクのマヒドンウィッタヤヌソンスクール、プリンセスチュラポーンスクール)から、生徒13名と引率教員1名の合計14名を、11月6日~11月12日の間、本学医学部の内田智久講師が中心となり受け入れました。
 本事業は、産学官の緊密な連携により、アジアを中心とする地域から優秀な青少年を日本に短期間招へいし、未来を担う青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目指すものです。
交流,研修の日程は以下のとおりです。

1日目:福岡空港から大分へ移動 オリエンテーション
2日目:医学部歓迎行事、附属病院見学、外科基礎技術体験(消化器外科講座、外科糸結び、腸管縫合体験、腹腔鏡シミュレーター体験)
3日目:研究室でセミナー(感染予防医学講座、分子病理学講座) 、大分大学医学部学生との交流
4日目:大分県立大分舞鶴高等学校訪問(日タイのサイエンススクール交流)
5日目:日本製鉄九州製鉄所大分地区見学、うみたまご見学
6日目:大分県立大分舞鶴高等学校との交流(海地獄見学、大分市内散策)
7日目:福岡空港から帰国

 さくらサイエンスプログラムによるタイの高校生の招へいは、本事業が開始された2014年から10年連続で採択されており、これまで104名の高校生がプログラムに参加しました。今回の被招へい者は、全員が初めての来日であり、慣れない日本文化に最初は戸惑いの色が見られたものの、すぐに適応して積極的にプログラムに参加してくれました。
 研修プログラムの中でも、2日目の外科基礎技術体験では、実際の外科手術に使用する機器を用いて、血管に見立てたゴムチューブを縫合したり、モニターを見ながらの腹腔鏡手術シミュレーションを行い、参加した生徒は、「私にとって魅力的な経験でした。 誰もが専門の外科医のもとで医療技術を実践する機会があるわけではありません。腹腔鏡手術に対する理解が深まりました」との感想を寄せてくれました。
 本プログラムの実施にあたり、被招へい者の選抜、引率教員の選定、事前のオリエンテーション等、タイ教育省の全面的な協力を得て実施しており、タイ教育省からは、オリジナリティーが高く他に類を見ないプログラムとの評価を受けております。本プログラムの修了生が、日本とタイの懸け橋となって活躍してくれることを期待しています。

 大分大学バンコクオフィスでは、タイならびに周辺諸国での活動(研究、学生交流、その他)を支援しています。お気軽に tomohisa@oita-u.ac.jp までお問い合わせ下さい。
猪股医学部長を囲んで
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腹腔鏡シミュレーション実習
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医学セミナー 感染予防医学講座小林教授と
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医学部学生との交流
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