平成28年度 学長記者会見第126回学長定例記者会見

第126回学長会見

日時
2016-05-31
場所
大分県庁県政記者室
第126回学長会見

(事項1)大分大学のさらなる改革に向けて工学部から理工学部への改組について(設置申請中)

 本学では,「国立大学改革プラン」や「ミッションの再定義」等を踏まえ,また,今後少子高齢化が急激に進んでいく大分県における唯一の国立大学として,本学が持つ特色,強みを活かしながら「地域活性化の中核的拠点」として,どのように本学の機能を再構築し,強化を図るかという観点で検討を進めてきました。
 これを受けて,平成28年4月には福祉健康科学部の設置,教育学部の改組,教職大学院の設置,大学院工学研究科の改組を実施しました。 (写真:説明する豊田工学部長)
 大分大学のさらなる改革に向けて,平成29年4月に工学部から理工学部への改組を行うこととし,文部科学省に申請を行いましたので,概要につきましてお知らせします。
 工学部は社会システムの急速な変化に対応できる高度産業人材の養成を目指して平成29年度から新たな体制をスタートさせます。
現行の5学科を改組・再編しさらには新たな理学系分野も加えた,2学科8コースとします。改組に伴い,入学者選抜方法(平成28年度実施分から)も変わります。


※現在設置申請中のため内容については予定であり,変更する場合があります。

(事項2)5月31日は世界禁煙デー ~大分大学における無煙化の促進 受動喫煙防止規程の制定について~

 毎年5月31日は,世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」で,今年で29回目を迎えます。厚生労働省でも,平成4年に世界禁煙デーに始まる1週間を「禁煙週間」(5月31日~6月6日)と定め,今年は「2020年,受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」をテーマに普及啓発を行っています。
 4月の会見でも世界禁煙デーに向けた本学の取組を紹介しましたが,さらなる禁煙環境の確立を目指し,本学が実施する新たな取組を紹介します。
 職員の受動喫煙の防止等に関する規程を定め,本日(5月31日)付けで施行します。 この規程では,健康増進法(平成14年法律第103号)第25条の規定の趣旨を踏まえ,大学敷地内における禁煙化の推進,禁煙に関する情報提供,啓発活動その他の禁煙の支援に関することなど,受動喫煙の防止等のための措置を定めるとともに,職員の責務として,勤務時間中における喫煙を禁じることを明記しています。
 このような受動喫煙の防止等に関する規程の制定は,全国の国公私立大学においても珍しく,先進的な取組と言えます。
 また,本学における敷地内全面禁煙の取組について,教職員に配付している服務ハンドブックにも,これまでの禁煙推進の取組や,今後の取組についてのページを新たに設けました。
 服務ハンドブックとは,本学職員として最低限認識しておくべき服務に関する事項を内部規則等から抜粋し,常時携帯するよう作成した小冊子です。

受動喫煙の防止等に関する規程
敷地内全面禁煙の取組みについて

その他の情報

(事項1)平成28年度 第1回 医療機器ニーズ探索交流会

 医学部附属臨床医工学センターでは,東九州メディカルバレー構想推進事業として,医療施設見学・セミナー・企業のシーズ紹介・医療従事者のニーズ紹介や意見交換による医療従事者と企業人の交流を目的に医療機器ニーズ探索交流会を開催します。

医療機器ニーズ探索 交流会(プログラム)

(事項2)農林水産省 平成27年度消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業で,教育福祉科学部が実施する
 フレンドシップ事業に新たな注目

 農林水産省の平成27年度消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業(※1)において,日本教育新聞社より委託されて本学が実施した教育福祉科学部(※2)におけるフレンドシップ事業の実践が,全国の教員養成課程における体験型食育活動のモデル化展開例として注目されています。
 教育福祉科学部では,教員養成課程に在籍する学生を対象に,平成11年度よりフレンドシップ事業として大学内の講義だけでは学習できない様々な農作業体験学習を継続して実施しています。
 平成27年度には,農林水産省が公募した「消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業」に事業主体として取り組む日本教育新聞社のもと,上越教育大学,武庫川女子大学と連携し「日本型食生活」の理解・体験を盛り込んだ教員養成課程での食育活動のモデル化に取り組みました。
 この3大学の取組は,報告書「農林水産省 平成27年度 消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業 『教員養成課程の学生が学ぶ 日本型食生活-濃厚な食育体験が築く教師としての礎-』」として発刊され,教員養成課程での新たな取組として注目されます。  特に本学が実践した「農作業体験学習に『日本型食生活(※3)』の講義と調理実習を融合させた食育実践の展開例」は,全国でも数少ない教育モデル化展開と言えます。
 教育学部フレンドシップ事業は今年度も実施する予定です。

※2 教育福祉科学部は改組により平成28年4月より教育学部に名称が変更となりました。
※1 消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業
 「日本型食生活」の普及・実践,食や農林水産業への理解増進のため,消費者の様々なライフスタイルの特性・ニーズに対応した食育活動を関係者の連携のもと,体系的に提供するモデル的取組を支援する事業です。
※3 日本型食生活
ごはんを主食としながら,魚,肉,牛乳・乳製品,野菜,海草,豆類,果物,茶など多様な服飾などを組み合わせた食生活のことで,健康的で栄養バランスにも優れています。

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(事項3)医学部 内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座柴田教授が
第41回国際アルドステロン学会を会長として主催

 医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座の柴田教授が,平成28年3月30日~31日の2日間にわたりアメリカ合衆国ボストンにおいて開催された,第41回国際アルドステロン会議を会長として主催しました。
 この会議(41st International Aldosterone Conference 2016)は,米国内分泌学会(The Endocrine Society)の直前の2日間に渡り開催されたアルドステロンに関する学会で,柴田教授は日本人として初めて会長として同会議を開催しました。
 現在世界的に増加している高血圧の約10%はアルドステロン(※1)が増加する原発性アルドステロン症(※2)であり,柴田教授は米国内分泌学会診療ガイドラインのcommittee(委員)として作成するなど(2016年4月に発表),内分泌性高血圧領域における日本の存在を示すことができました。
 医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座を中心として,本学が「治癒する可能性がある」高血圧診療の拠点となるよう,これからも診療・研究を進めていきます。

※1 アルドステロン(Aldosterone)
副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンで,尿細管に作用して体内にナトリウムの再吸収とカリウム排泄を促進させるはたらきがある。アルドステロンが過剰に分泌されると体内の水分が増加し,血圧が上昇する。

※2 原発性アルドステロン症(Primary Aldosteronism:PA)
副腎皮質に腺腫や過形成が生じ,それらの病変によりアルドステロンの過剰分泌を来す疾患。典型的なPAではアルドステロンの過剰分泌により,体内へのナトリウムの貯留による高血圧やカリウムの排泄増加による低カリウム血症をもたらす。

(事項4)大分大学文化会 交歓祭2016

 大分大学文化会では,6月5日,コンパルホールにおいて,大分大学文化会 交歓祭2016を開催します。
 「交歓祭」とは,本学文化会の展示系・公演系サークルが一堂に会し,演奏会・展示会を行うイベントです。
 入場料は無料,当日は,アンケートに回答いただいた来場者を対象にした豪華景品が当たる抽選会やクイズラリーも開催されます。
 ご家族,ご友人などお誘いあわせの上,本学学生のサークル活動の成果をご覧ください。



■実施日時:平成28年6月5日(日)(開場:15:00)
 展示会:15:00~(常時開催)  演奏会:15:30~
■実施場所:コンパルホール1階 文化ホール(演奏会),ホワイエ(展示会)