国際交流大分大学海外事務所 活動報告vol.27

ベトナム・タイ研究視察

 大橋理事,医学部臨床薬理学講座の上村教授,医療倫理学の今井教授から,東南アジアの医薬品開発と治験の現状について現地視察を行いたいとの依頼を受け,ベトナム・タイの関係機関への訪問をアレンジし同行しました。
 ベトナムでは,医学部のMOU締結先でもあり多くの留学生を受け入れているハノイ108中央病院を訪問し,内視鏡部,病理部,分子生物部,外来,病棟を視察し,ベトナムの中心的な医療機関における医療の現状の視察を行いました。さらに,内視鏡部ではKhanh准教授,Khien准教授,Tung医師とベトナムにおけるヘリコバクター・ピロリ感染の疫学と治療法,及びベトナムの医療システム,医療の現状について情報を収集し,今後のアジア共同研究についての討議を行いました。
 バンコクでは,盤谷商工会議所医療・医薬品分科会の定例会議に出席し,産業界との連携を深めるとともに,本学が推進する東九州メディカルバレー構想及びメコン地域の医療技術向上を目的として組織されたNPO法人であるMESDA(Mekong Endo-Surgery Development Association)について発表しました。後日,在タイ日系医薬関連企業とのミーティングを開催し,タイを始めとする東南アジアでの医薬品の供給体制や使用の実態,医療システムや医療機関の状況について情報収集を行いました。
 タマサート大学,チュラロンコン大学医学部訪問では,タイにおけるヘリコバクター・ピロリ感染症及びその他消化器系疾患に関する疫学,標準治療の現状,臨床的問題点につき情報収集を行い,アジア共同研究に関して多様な観点から討議を行いました。
 さらに,在タイ日本国大使館訪問では,佐渡島大使,唐木一等書記官,寺島一等書記官と面談し,AMED研究プロジェクト及び東九州メディカルバレー構想と,本学のタイにおける活動状況を大使に報告し,タイの医療の状況,東南アジアでの研究展開上の課題と対策,産学官連携による今後の開発,研究,先端医療普及促進などについて意見交換を行いました。

 大分大学バンコクオフィスでは,タイならびに周辺諸国での活動(研究,学生交流,その他)を支援しています。お気軽にバンコクオフィス(tomohisa@oita-u.ac.jp)までお問い合わせ下さい。
ベトナムハノイ108病院にて
ベトナムハノイ108病院にて
タマサート大学医学部Dr.Vilaichoneと
タマサート大学医学部Dr.Vilaichoneと