アジア地域における日本の高度な医療技術の普及は，政府の国際医療展開政策の大きな柱であり，現地においても質の高い日本の医療技術を求める声が高まりを見せています。本学では，内視鏡や内視鏡外科の人材育成促進事業を，アジア太平洋消化器内視鏡学会（Asian Pacific Society for Digestive Endoscopy, APSDE），メコン内視鏡外科推進機構（Mekong Endo-Surgery Development Association, MESDA）等を通じて推進してきました。これら日本人講師の派遣をより円滑に進めるため，平成28年にアジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアム（University Consortium for Development of Endoscopic and Laparoscopic Surgery in Asia, UCDELSA）を，その病院版であるアジア内視鏡人材育成支援病院コンソーシアム（Hospital Consortium for Development of Endoscopic and Laparoscopic Surgery in Asia, HCDELSA）を平成30年8月に設立し，国内の加盟大学・病院からアジア各国へ医師派遣を推進してきました。このような中，事業の更なる拡大と，それに伴う社会的信用基盤の確立を目指し組織の法人化を図り，UCDELSA，HCDELSAと関係学会が主要メンバーとして参画する一般社団法人アジア医療教育研修支援機構（Asian Medical Education and Training Support, AMETS）を，本学北野学長を理事長として設立しました。（法人登記9月18日，設立総会11月22日）
　AMETSは，日本が世界に誇る内視鏡技術などの高度な医療技術をアジア地域に普及させるため，かかる人材の育成を支援し，医学に関する教育及び学術研究の発展に寄与することをその目的に掲げています。今後は，経済産業省，厚生労働省並びにMedical Excellence Japan（MEJ）等の支持をいただきながら，アジアにおける内視鏡技術の普及・発展に中心的な役割を果たすものと期待されます。
AMETSの事業内容は，
（1）アジア地域における高度な医療技術者の人材育成に対する支援
（2）高度の内視鏡技術等に関する普及活動及び共同研究活動
（3）アジア地域における医療技術に関する人材交流
（4）高度な医療技術者の人材育成のための文書，出版物等による情報発信
（5）その他この法人の目的を達成するために必要な事業
としており，本学バンコクオフィスも，AMETS等関係各方面と連携して日本の優れた医療技術・システムの海外展開を後押ししていきます。

　大分大学バンコクオフィスでは，タイならびに周辺諸国での活動（研究,学生交流,その他）を支援しています。お気軽にバンコクオフィス（tomohisa@oita-u.ac.jp）までお問い合わせ下さい。