お知らせトピックス2023-093

減災シンポジウム in 豊後高田市を開催しました

 1月28日に豊後高田市中央公民館において、大分大学主催による「減災シンポジウム in 豊後高田市」を開催し、県内から約170名が訪れました。シンポジウムは、北野正剛学長の開会挨拶で始まり「持続可能な減災社会の実現に向けて」をテーマに、地域防災や減災社会のあり方を考えました。
 第一部「災害を学ぶ」では、大分大学減災・復興デザイン教育研究センター長の鶴成悦久教授が、1月1日に発生した能登半島地震に触れ、地震災害を自分の身になって考えたことがあるかと問いかけ、これから多発化・甚大化する豪雨災害、そして迫りくる大規模地震にどのように立ち向かっていき、それを享受できる減災社会を考えていくかということが大きな課題であると述べ、過去・現在・未来を見据えた減災社会の構築について報告しました。続いて、豊後高田市・大分県・気象庁大分地方気象台、国土地理院九州地方測量部より発表がありました。
 第二部「実践的な避難計画に向けて」では、豊後高田市防災士協議会桂陽部会の大波多かをる理事より、昨年豊後高田市立真玉小学校で開催した避難所開設・運営訓練での課題等の事例発表がありました。避難所の運営は男性だけでなく女性も積極的に参加することが、避難所で安心して過ごすために大切であると報告しました。
 第三部「若者からの提言」では、県立高田高等学校生徒と本学の学生より、昨年開催した「フィールドツアー」と「ワークショップ」の様子を動画(YouTube動画はこちら)で紹介しました。次に、2040年に豊後高田市が迎える減災社会の姿を「景観」「避難」「多文化」「情報」「住宅」の5つの分野から目標を設定し、2032年までに行うべき行動計画の実現に向けて、自分たちができることを発表しました。
 第四部「市民参加によるディスカッション」においては、パネリストとして佐々木敏夫豊後高田市長、市民代表の濱めぐみさんと阪下美里さん、高校生代表の大分県立高田高等学校2年 松尾月姫さん、ファシリテーターとしてNHK大分放送局アナウンサーで防災士でもある戸部眞輔さん、コメンテーターとして九州大学大学院工学研究院附属アジア防災研究センター 三谷泰浩教授(減災センター客員教授)、コーディネーターを鶴成センター長が務め「住みよいまち豊後高田の防災・減災」をテーマに討議が進みました。討議では、来場者にクリッカーと呼ばれる装置が配布され、スクリーンに映し出されるアンケートに回答し、その結果からどのような対応が必要なのか、壇上と参加者である市民が一体化したパネルディスカッションが行われました。
 本学では、地域貢献の一環として県内の自治体と協働による「減災シンポジウム」を開催しており、令和6年度の開催は国東市を予定しています。

事例発表する大波多理事
事例発表する大波多理事
若者による減災社会への提言
若者による減災社会への提言
市民参加によるディスカッション
市民参加によるディスカッション
発表者全員で
発表者全員で