大学概要令和8年 学長年頭の挨拶

令和8年 学長年頭の挨拶

皆さん、明けましておめでとうございます。
年末年始を健やかに過ごされ、晴れやかな気持ちで新年を迎えられたことと思います。
令和8年の年頭にあたり、一言挨拶を申し上げます。

昨年の社会の出来事を振り返りますと、大分市佐賀関で発生した大規模火災が記憶に新しいところです。被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興を願ってやみません。
今回の大規模火災への対応では、本学の特色の1つである減災・復興デザイン教育研究センター(CERD)の教職員を現地へ派遣し、ドローンによる熱源調査や避難所支援などの対応を行いました。
また、医学部と福祉健康科学部の教員による避難所支援ロボットの設置や、学生CERDの皆さんによる避難所運営支援活動、募金活動などが実施されました。これらの活動は、大分県における「地(知)の拠点」である本学の存在意義を示すものとなりました。改めて、対応にあたった全ての皆さんに感謝します。

昨年の本学の1年間を振り返りますと、1月には、DX人材育成の拠点となる高度情報人材育成交流会館B-Core(ビ・コア)が完成しました。DX人材育成のための叡智を結集したB-Coreが、人材育成の場だけでなく、企業等との連携の拠点にもなり、デジタルによるイノベーション創出のための核(コア)となることを期待しています。

4月には、大学院工学研究科の理工学研究科への改組や地域経済社会教育開発センター(CRESE:クレッセ)の設置を行いました。
理工学研究科では、学部で進めてきた理工融合教育を基盤に、より高度な理工融合教育を展開することで急速な技術革新や多様化・複雑化する社会的課題に対応し、持続可能な社会の形成に寄与する人材を育成しています。
地域経済社会教育開発センター(CRESE:クレッセ)では、人口減少と経済社会の変化により弱体化する地域社会が抱える医療・福祉・産業の課題に対し、社会科学的アプローチを加えて多角的に地域課題を解決できる人材の育成を通して、地域と大学の新たな共創関係を目指す先進的な取組を展開しています。

10月には、文部科学省が行う「リカレント教育エコシステム構築支援事業」において、申請大学の中で最高の評価点により「“地域ぐるみの学びなおし・エコシステム確立”-おおいた大学発リカレント教育」が採択されたことから、リカレント教育センターを新設しました。同センターは、「おおいた地域連携プラットフォーム」との連携により、産官学金との効果的な体制を構築し、大分県内全域へのリカレント教育の周知・展開に取り組んでいます。

現在の第104代内閣総理大臣は高市早苗さんです。本学の理事にも、10月から渡邊博子教授を迎えました。女性の研究者や職員の活躍に、一層期待しています。

このように、様々な改革に取り組んだ令和7年でしたが、令和8年においても、その歩みを止めることなく、大分県における「地(知)の拠点」としての役割を果たすべく、進化を続けていきます。

具体的には、令和9年4月の設置を予定する新研究科の設置申請が大詰めを迎えます。この新たな研究科は、すべての人々の健康を支えるとともに、Well-beingな社会の実現に向けて、医療と福祉にかかる多領域学問の有機的連携に基づく健康科学の構築と発展に寄与することを目指し、改革の構想力、協働の実践力、ブレイクスルーをもたらす研究開発力を備えた人材の育成を行います。

また、国立大学を取り巻く環境は厳しさを増しており、現在の大学運営システムでは現状維持すら困難な状況が迫っている中、令和7年2月から議論を開始した教員組織の再構築に関する動きは、今後の社会情勢等の諸課題に柔軟に対応し、本学が継続的に発展していくために必要なものであるという共通認識をもって、引き続き議論・検討に当たってほしいと思います。

さらに、報道等でご存じかもしれませんが、全国的に国立大学附属病院は、物価や人件費の高まり等により、全国42の国立大学附属病院のうち、本学を含め33の病院は収支がマイナス傾向であり、医療機器の老朽化や施設面の不備などの対応に窮しています。このような深刻な中ではありますが、本学では不断の努力により、赤字幅の削減に取り組み、地域を支える特定機能病院としての使命や役割を果たしてくれています。

教育学部は設立150周年、医学部は設立50周年、福祉健康科学部は設立10周年を迎え、本学にとって節目の年となります。教職員の皆さんには、是非、この1年をエネルギッシュに過ごしていただき、皆さん自身、そして大分大学の飛躍の年となることを願い、私からの新年の挨拶とします。



  令和8年1月6日

国立大学法人大分大学長
北 野 正 剛