お知らせトピックス2021-012
第28回燃料電池シンポジウムで工学研究科の学生が優秀ポスター賞を受賞
5月27日から28 日にかけて燃料電池開発情報センター主催の第28回燃料電池シンポジウムがオンラインで開催され,本学工学研究科 博士前期課程工学専攻 応用化学コース 衣本研究室の高橋達大さんが優秀ポスター賞を受賞しました。
同シンポジウムは,口頭発表,展示会,ポスター発表が行われ,ポスター発表の内,学生の発表については,14名の審査委員による厳正な審査の結果,高橋さんほか2名の発表が優秀ポスター賞として選定されました。
◆発表題目「アミジン基修飾カーボンブラックを用いる白金担持カーボン触媒」
今回の受賞は,本学の脱炭素・燃料電池に対する研究のポテンシャルを示しています。脱炭素・水素社会の実現に向け,水素と酸素で発電できる燃料電池は必要不可欠なキーテクノロジーの一つです。燃料電池はいくつかの種類に区分されますが,本ポスター発表は,燃料電池自動車(FCV)や家庭用燃料電池(エネファーム)に搭載される“固体高分子形燃料電池(PEFC)”の研究で,燃料電池の自立的な普及拡大に向けてはさらなる高効率・高耐久・低コスト化の課題があり,それらの解決に資するために,要因の一つであるPEFCの正極に使用される電極触媒の科学的な改善に取り組みました。PEFCの電極触媒には,白金を主とする金属ナノ粒子が炭素材料に担持された“白金担持カーボン触媒”が使用されますが,この炭素材料に2-ジメチルアミジンを化学修飾することで,高性能・高耐久化できる可能性を初めて示しました。
高橋さんは受賞を受けて「この度,優秀ポスター賞という栄えある賞に選んでいただき光栄に思います。これからもサポートしていただいている周りの方々への感謝を忘れず,より一層研究に励んでいきたいです」と今後の抱負を述べています。
発表内容の一部は論文発表しており,Chemistry Europe のホームページに掲載されています。
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