お知らせトピックス2021-030

本学理工学部技術部の技術職員が2021年度日本神経回路学会論文賞を受賞しました

 本学理工学部技術部第三技術室情報班技術主任の松木俊貴技術職員が,9月21日から23日にオンラインで開催された「第31回日本神経回路学会全国大会(JNNS2021)」において,2021年度日本神経回路学会論文賞を受賞しました。
 受賞論文のタイトルは “Adaptive balancing of exploration and exploitation around the edge of chaos in internal-chaos-based learning”で,この論文はElsevier社が発行する論文誌 ”Neural Networks” (Vol.132, pp.19-29, 2020) に掲載されたものです。
 この論文では,リザバーネットワークが,自身に内包されるカオスダイナミクスによって探索する「カオスベース探索」により学習可能であることを示し,さらに,システムのダイナミクスがEdge of Chaosの状態にある時に,カオスベース探索の学習性能が最適化されることを明らかにしました。カオスベース探索による学習には,探索までを含めた学習が可能であるという特徴があり,今後さらに研究が進むことで,擬似アトラクター間を遷移していくカオス的遍歴のようなダイナミクスによって,システムがより高次な探索能力や機能を獲得することにつながっていくことが期待されます。

日本神経回路学会論文賞を受賞した松木さん
日本神経回路学会論文賞を受賞した松木さん