お知らせ平成30年度 第1回 学長記者会見

平成30年度 第1回 学長記者会見

日時
2018-0423
場所
大分県庁県政記者室
平成30年度 第1回 学長記者会見

(事項1)2018年「世界禁煙デー」に合わせ市民公開講座を 開催

 毎年5月31日は,世界保健機関(WHO)が「世界禁煙デー」と定めており,わが国でも厚生労働省が5月31日から6月6日を禁煙週間と定め,さまざまな取り組みが実施されます。
 本学では,禁煙週間期間中の6月3日に,「禁煙について考える」をテーマに市民公開講座を開催します。
 本学ではすでに,全てのキャンパスにおいて平成23年度より敷地内完全禁煙化を実施し,平成24年4月の「大分大学禁煙推進宣言」の制定,平成25年10月の禁煙推進担当の学長特別補佐の配置,平成26年9月より学生及び教職員を対象とした禁煙外来を設置,平成28年5月には,「職員の受動喫煙の防止等に関する規程」を定めるなど,学内の無煙環境の構築に積極的に取り組んでいます。

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(事項2)福祉健康科学部にて公認心理師養成のカリキュラムを開始

 平成27年9月16日の公認心理師法成立をうけ,福祉健康科学部および大学院教育学研究科では,平成29年11月末に文部科学省及び厚生労働省へ科目確認申請を行い,公認心理師国家試験受験資格取得に対応できる教育体制・カリキュラムの準備を進めてきました。
 この度,文部科学省及び厚生労働省から確認が完了した旨の通知(平成30年3月30日付)があり,平成30年度入学生から,資格取得に対応したカリキュラムを実施することが認められました。
 これにより,本学の福祉健康科学部心理学コースならびに大学院教育学研究科で開講される所定のカリキュラムを履修することにより,公認心理師国家試験受験資格が取得できます。

 公認心理師は「心理支援業務を総合的に行える専門家」としての役割が期待されており,その業務範囲は医療や福祉の分野のみではなく,教育,福祉,司法,法務,警察,産業・労働分野等の幅広い分野に及んでいます。また,公認心理師法第42条において「関係者との連携を保つこと」との規定があることからも,公認心理師を媒介とした多職種連携への期待がうかがえ,政府の求める新たな「地域共生社会」においても,公認心理師が果たす役割が大きいと期待されるところです。

(事項3)県内就職促進のための講義を開講(大学院工学研究科・経済学部)-県内企業19社が協力

 本学(大学院工学研究科・経済学部)は,大分県が行っている県内新卒者の県内就職促進の取組みを受け,県内企業19社の協力の下,学部生,大学院生を対象に県内企業が有する技術力をはじめ,業務を行う上で必要な知識や技術・技能等に関する講義を開講します。

 大分県では県内新卒者の県内就職促進のためにさまざまな取組みを行っています。本学でも昨年度初めて理工学部と県とが連携し,大学院工学研究科の講義の中で,県内企業が有する技術力をはじめ,業務を行う上で必要な知識や技術・技能等について,企業の代表者,技術者等が学生に講演を行いました。
 それぞれの講演では,各企業の高い技術力によるモノづくりの素晴らしさ等について熱く語られ,学生はいつも以上に熱心に講師の話に聞き入り,講義終了後には,自ら積極的に講師に質問する姿がみられました。
 今年度も,本学学生の進路選択肢の一つとして大分県内の企業に目を向けてもらうため,県内企業19社の協力の下,大学院工学研究科生と経済学部生に向けての講義を実施することが決まりました。
 これらの講義を通して,高い技術力を持つ多くの素晴らしい企業が大分県にもあると知ることで,学生が県内就職を考えるための一助となることを期待します。

(事項4)厚生労働省 医療国際展開等推進事業による大分大学・ピラゴフ名称ロシア国立研究医科大学の
    連携で第4回日本・ロシアトレーニングコースを実施

 5月24・25日の2日間,本学消化器・小児外科学講座医師団がロシアを訪問し,本学との国際交流協定校であるピラゴフ名称ロシア国立研究医科大学との連携の下,現地の医師らを対象とした内視鏡外科の実地トレーニングコースを実施します。
(写真:平成29年9月に実施したトレーニングコースの様子)

 本学とピラゴフ名称ロシア国立研究医科大学との間では,平成29年4月に日本の最先端の内視鏡技術を伝えるための内視鏡分野における協力を強化し,また継続的に進めるために,双方で合意文書に署名がなされました。
 厚生労働省およびロシア連邦保健省の支援の下,日本内視鏡外科学会・アジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアムの協力を得て,これまでに3回,北野正剛学長を含む本学医師団がロシアを訪問し,現地の医師らを対象とした内視鏡外科実地トレーニングコースを開催しています。また,実地トレーニングの他にも両大学を繋いだテレカンファレンスを2回(平成29年6月,12月)行っています。
 今回4回目の開催となるロシアでのトレーニングコースには,北野学長をはじめとして,医学部消化器・小児外科学講座から3名が参加します。
 トレーニングでは,モスクワ第一病院にて日本・ロシア双方の医師による腹腔鏡下大腸癌手術の手技や最近のトピックスに関するレクチャー並びにピラゴフ名称ロシア国立研究医科大学にてブタを用いた腹腔鏡下大腸癌手術のハンズオントレーニングを行います。
 なお,本学医師団のロシア訪問翌週の5月31日には,ピラゴフ名称ロシア国立研究医科大学からAleksey Ivanov(アレクセイ イワノフ)教授をはじめとする3名が本学を訪問し,本学医学部の医師らとミーティングを行う予定です。

(事項5)医学部附属病院に院内図書室がオープン

 本学医学部附属病院に院内図書室が4月2日にオープンしました。
 この院内図書室は,患者さんが正しい医学・医療の情報を得て,病気や治療などへの理解を一層深めていただくとともにアメニティの向上を目的として開設したものです。
 院内図書室は,約31平方メートルの広さで,壁面書棚や机・椅子等を設置しており,利用者のための席数は10席程度です。院内図書館をご利用いただけるのは,入院患者,外来患者,患者さんのご家族です。外来患者さん及び患者さんのご家族は図書室内での閲覧のみ,入院患者さんについては貸し出しも行っています。
 現在は医学部附属病院のサービス・国際化推進委員会の監修により医学関係の書籍を中心に約520冊の図書を購入・配架しています。
 これまでのところ,一日あたりの利用者数は10名程度,そのうち貸出は2~3名に対して行っており,利用された患者さんからは「すばらしい取り組みだ」とのうれしい感想もいただいています。
 今後は,小説やマンガ,児童書などの一般書籍も随時配架し,内容を充実させていくこととしています。

(事項6)大分大学の研究成果から新しい福祉機器が誕生

 本学理工学部創生工学科の今戸啓二教授の研究室で開発した後付け式の車いす用足こぎユニットが,企業との開発を経て「車いす用着脱式足こぎユニット こいじゃる!」として販売が開始されました。
 このユニットは,後付け式のため「こいじゃる!」を装着することで,通常の車いすが足こぎ車いすとして活用できます。

 今戸研究室では,トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑等)に関する研究と福祉機器の開発を行っており,後付式の車いす用足こぎユニットや自動安全ストッパ-を開発しています。
 今回販売が開始されました「車いす用着脱式足こぎユニット こいじゃる!」は,株式会社AKシステム,九州先端リハビリテーション・ケアクラスター推進機構,本学の3者により約2年間の開発期間を経て,商品化されました。
 すでに一部報道機関より報道されましたが,4月13日には関係者が県庁を訪れ,開発経緯などを説明し,当日は広瀬大分県知事も操作を体験されました。
 同じく理工学部創生工学科の池内 秀隆准教授の研究室が株式会社ブライテックおよび別府発達医療センターと共同で開発した歩行器の電動化装置「B-GO」も昨年9月に商品化に至っています。「B-GO」を使うことにより,重い障害のある子どもが,車椅子や歩行器を自ら操作しての移動が可能になり,運動能力の促進と生活の質の向上につながります。
 なお,本年2月22日に大分県社会福祉介護研修センター(大分市)の福祉用具展示場内にオープンした「おおいた産介護福祉機器コーナー」に「車いす用着脱式足こぎユニット こいじゃる!」と「B-GO」が展示されています。

その他の情報

(事項1)医学部附属病院の総合患者支援センターを移転し運用を開始

 附属病院外来ホールに,総合患者支援センターが移転し,3月5日から新たに運用を開始しています。
 本院を訪れる患者さんの受診および入院受付の他,各種相談や入退院支援など,総合患者支援センターにおいての対応が可能になり,患者さんの利便性の向上が期待されます。
(写真:総合患者支援センター 受付カウンター)

 総合患者支援センターでは,地域医療機関との連携による円滑な入退院支援や福祉サービスの提供に努めるために,「地域包括ケアシステムに対応した患者中心の医療体系を提供する」というミッションを掲げ,地域連携センターを発展的に解消し,平成28年10月に設置されました。
 同センターは,「初診時から退院後の在宅まで切れ目のない療養支援を目指し,入院前からの患者情報を多職種で共有し円滑な検査や治療に繋げるとともに,患者が抱える課題に対し専門性を発揮しながら多職種が連携し多面的な視点で対応する」という趣旨から「受付部門」「患者サポート部門」「地域連携推進部門」の3部門の業務体制により活動していましたが,病院再整備に伴い,本年3月に総合患者支援センター室を新たに設置し,人材の配置並びに機能の充実を図り,運用を開始しました。
 これにより,本院の外来受付および入院受付などの受付業務は総合患者支援センターの窓口で行うこととなりました。また,患者相談窓口も移転し,地域医療機関からの紹介状等の取扱いおよび「がん相談」についての問合せも受け付けています。加えて,入退院支援部門のスタッフも移転し,センターに設けられた面談ブースおよび面談室で入院前のオリエンテーションや情報収集などを行い,患者さんが医療・看護・介護を安心して受けられるよう支援していきます。

総合患者支援センター ホームページ

(事項2)豊後大野市にて「あけあじ健幸セミナー」 開催
    -大分大学・大分県信用組合包括連携協定に基づく事業-

 豊後大野市,大分県信用組合,本学ほかの共催により,豊後大野市にて住民を対象とした「あけあじ健幸セミナー ~そうだ!検診に行こう~」を開催します。
 県民の健康づくりに関する事業の推進、連携及び調整を図り,健康寿命日本一おおいたを創造するため大分県ではさまざまな取り組みを実施しています。このような中,「健康寿命日本一」を目指して創設された,「健康寿命日本一おおいた創造会議」の会長を北野正剛学長が務める本学と,「健康寿命日本一おうえん企業」として各種支援活動を行っている大分県信用組合,県内各自治体がタッグを組み,昨年から住民向けの健康セミナーを開催しています。(中津市,日出町,竹田市,杵築市 計4回開催)
 今回は豊後大野市にて,「なたの んこう なた しんで → あけあじ」をキャッチフレーズに,本学医学部消化器・小児外科学講座の猪股教授の講演並びに豊後大野市の現状についての報告などが行われます。

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(事項3)広報誌「BUNDAI.OITA」第52号発行

 本学で,広報資料として年3回発行しています大分大学広報誌「BUNDAI.OITA」の第52号が完成しました。
 平成30年3月発行の第52号は,新入生等に向けたメッセージとして大分県内で活躍している大分大学卒業生を取材しました。

【特集】好きです,大分 好きです,ブンダイ

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