お知らせ令和2年度10月 学長記者会見

令和2年度(2020年度)10月 学長記者会見

日時
2020-1030
場所
大分県庁県政記者室
令和2年度(2020年度)10月 学長記者会見

(事項1)クロスアポイントメント制度の実施

 クロスアポイントメント制度とは,大学教員・研究者等が複数の大学や公的研究機関,民間企業等の間で,それぞれと雇用契約を結び,一定のエフォート(※)管理のもと,それぞれの機関における役割に応じて,研究及び教育に従事することを可能とする制度のことです。
 本学では,平成29年度に本制度に関する規程を制定しましたが,令和2年10月1日に本学としては初めて,2社(第一交通産業株式会社,株式会社デンケン)と「クロスアポイントメント制度に関する協定」を締結しました。
 今後も,このクロスアポイントメント制度を活性化し,本学の研究シーズの事業化,産学連携の一層の推進を図っていきます。
※エフォートとは,研究者の全仕事時間を100%とした場合の,当該研究の実施に必要とする時間の配分率(%)を言う。

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(事項2)新型コロナウイルス感染症への対応(10月末現在)

 新型コロナウイルス感染症について,本学の現時点での対応を以下のとおりお知らせします。

【授業】
 後期の対面形式及びハイブリッド形式の授業(実験,実習,演習等を含む)の割合について,授業開始前には,3~4割を見込んでいたが,調査の結果5割となった。
 ※授業の実施方法等に関し,学生にアンケート調査を行っているところであり,今後,調査結果を分析し,オンライン授業の学修効果の検証や今後の授業実施方法等を検討する予定。

【国費外国人留学生の来県状況】
 モンゴルからの留学生(1名)は,到着空港近辺の宿泊施設での待機を終え,10月25日(日)に無事来県,現在,留学生寄宿舎にて待機中。
 エルサルバドル,コンゴ民主共和国,タイ,ベトナムからの留学生(各1名)は,現在,到着空港近辺の宿泊施設で14日間の待機期間中であり,11月中旬に,来県の予定。

【学生への経済支援】
 日本学生支援機構が,企業や個人から募集した「新型コロナウイルス感染症対策に係る寄附金」を創設し,各大学等が独自に行う新型コロナウイルス感染症対策としての様々な経済的支援(1.遠隔授業を受けるための通信費,2.学生生活を送るための食費,3.修学のための教材(参考図書)購入費,4.一時的な帰省または帰省先から戻るための交通費等)を助成することとなった。
 この助成金を活用し,本学は,修学のための教材(参考図書)購入費として図書カードを支給するため,現在,日本学生支援機構へ申請中。

1.支援の内容:困窮状況の特に高い学生に対する修学の充実を図ることを目的とし,継続的な支援策として修学のための教材(参考図書など)の購入を支援するため,図書カードを支給する。
2.支援の対象:困窮状況の特に高い学生である「修学支援新制度(第1区分)」及び「授業料免除制度(全額免除)」の判定を受けた学生(427人)を支援対象とする。
3.支援額:図書カード … 3,000円/人

 また,5月の定例記者会見でお知らせした,新型コロナウイルス感染症拡大により困窮する学生に対し行う本学独自の緊急支援金は,学部新入生の一部に,返済不要で一人当たり10万円を62名に支給済(10月30日現在)。今後は8人に支給予定。

※支給対象者の要件:「修学支援新制度」に申請したが,支援対象外となった新入生(70名程度)

(事項3)「令和2年7月豪雨災害と復興への課題」 現地見学の実施

 令和2年7月豪雨災害では大分県西部,北部,中部を中心に各地で洪水や土砂災害が発生。豪雨に伴い県内では人的被害も含め甚大な被害が発生しました。本学では減災・復興デザイン教育研究センター【CERD】が,被災地の社会福祉協議会と調整を行い,7月から8月にわたって日田市天瀬町及び九重町に学生や教職員らによる災害ボランティアを派遣しました。
 災害から約3か月が経った今,被災地では復旧や復興へと舵をとるなかで様々な課題が浮き彫りになっています。そこで被災地の復興に関し学生らに関心をもってもらおうと,宝泉寺温泉(九重町)と天ヶ瀬温泉(日田市)で災害復興への課題をテーマにした現地見学を行います。

 7月から8月にわたり派遣した災害ボランティアにおいては,教職員,学生ともに民家や旅館の床下の泥出しや床拭き作業,支援物資の配達やニーズ調査などを行いました。参加した学生らにとってはボランティア活動を通じ,被災地の状況を生で感じることのできる貴重な体験となりました。一方で被災から3か月が経過し,以前のように被災地の様子をニュースで見ることは少なくなってきました。被災地では復興に向けた取組みが動き始めた一方で,様々な課題が出てきています。
 現地見学では被災した九重町宝泉寺温泉の旅館や,日田市天ヶ瀬温泉で復興支援活動を続ける天ヶ瀬温泉未来創造プロジェクトより,学生らと現地を歩きながら被災状況の説明や復興の状況,そして課題などについて解説を頂きます。また,減災・復興デザイン教育研究センターに所属する学生団体「学生CERD」により,災害ボランティア活動の当日の活動状況や復興支援活動について説明します。なお,本事業の一部は「学生災害ボランティア支援の会(代表:兵庫県立大学 室崎益輝)」による「学生CERD」への災害ボランティア活動助成により実施されます。

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その他の情報

(事項1)第2回おおいた女性人財育成プログラム(オンライン開催)

 活躍する「女性」社会人を増やすことを最終目標としたリカレント教育を,大分大学ダイバーシティ推進本部が文科省事業の中で実施します。
 “知識や教養を深め、異なる組織の方と一緒に能力を磨く刺激を得たい”と考えても,躊躇し,踏み出せない女性が多くおられます。異なる組織に所属する女性や,再就職を躊躇している女性が集まり,グループワークによる「デザイン思考」を学ぶ中で自分がやりたいことに気づき,それに実際に踏み出す行動学を学びます。「不安だから行動できない」のではなく「行動しないから不安になる」を理解してもらいます。これらは,どのような組織でも役立つ能力です。
 段階的なグループワークを5回オンラインで実施。
 Step.1 「やってみたい」「やりたい」を形にするプロセスを学ぼう(3回)
 Step.2 「やりたい」と思っても動けない自分を,行動する自分へと変身させる体験をしよう。(2回)


■女性社会人のための異業種交流会
 異業種交流会など他の組織の女性と触れ合う経験を持つ社会人女性は限られています。
■社内研修の1つとして活用可能
 ウイークデーの勤務時間に設定し,全回修了された方には受講証明書を発行
■女性リカレント教育による産学連携
 地域企業群の組織「ワーキング ウーマン ミーティング」と協賛実施

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(事項2)とよのまなびコンソーシアムおおいた連携講座 「豊の国学」中央講座 開催

 大分県内の大学,短期大学及び高等専門学校等の高等教育機関が設立した『とよのまなびコンソーシアムおおいた』が主体となり,大分県に関する様々な分野の専門的・学術的な教育内容等を連携・融合させた講座を「豊の国学」として開催します。
 「豊の国学」中央講座として,様々な角度から「豊の国(大分県)」を見ていただくため,「豊の国」の「人」,「文化」,「産業」,「自然」についてのリレー講演を実施します。

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(事項3)令和2年度「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」事業開催
    (オンライン開催)

 この「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」事業は,独立行政法人日本学術振興会が科学研究費補助金による研究成果の社会還元・普及事業として公募するもので,本学では,教育学部の都甲由紀子准教授の企画が採用されました。
 中・高校生に科学のおもしろさを感じてもらうプログラムを準備しています。

【染色と刺繍を体験して,アジアの民族衣装を着てみよう!】
 普段から誇り高く民族衣装を着て生活しているブータンや中国の雲南省,ミャンマーの人々の独特の民族衣装は,それぞれ独自の染色刺繍技術により作られています。
 このプログラムでは,雲南省での研究の代表者である朝比奈はるか先生,ブータン刺繍作家の菊池多絵先生にもご参加いただきます。染色や刺繍の実習をするとともに,研究内容を紹介します。
 ビデオ会議システムZoomを用いて全て双方向オンラインで実施します。 インターネット接続環境でPCまたはタブレット端末などで受講していただきます。 染色と刺繍の材料や道具は各ご家庭にお送りします。

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(事項4)令和2年度 報道機関各社との懇談会 開催

 大分大学では,例年,本学役職者等と県政記者クラブ各社の皆様が交流を図ることにより,本学への理解をより一層深めていただくことを目的に懇談会を開催しており,今年度は下記のとおり開催する予定です。
 なお,今年度は,新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ,飲食を伴う懇親会は実施せず,北野学長による発表及び女性教員2名による研究発表を予定しています。

■開催日時:令和2年12月18日(金)11:00~12:15
■開催場所:J:COMホルトホール大分 302会議室